トニオの店。

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トニオの店。

常連はみなアントニオをトニオと呼ぶ。

昼前にアルハンブラ宮殿のチケット売り場に行ってはみたものの、当然当日券はもうなかった。
僕らはぎんさんと待ち合わせをして、おススメの昼バルに連れてきてもらったのだ。

昼しか開いておらず、その日の分が終わったら閉めてしまう。
いつも、地元のオヤジたちでいっぱいの店だ。

「今日はまだ少ないほうだよ」
ちょうど前のお客が抜けて出来たカウンターのスペースに半身で体を入れながら、ぎんさんが言う。


「これ、おいしいね」と言うと、
トニオは、「そうだろう」というように、笑顔をみせる。
「ただで出すものだからって、うちは変なものは使わないよ」


「トニオ、もう一杯」
そうしている間にも次々に声がかかる。

皆がガソリーナと言って頼んでいたこの店のワインとオリーブオイルに漬け込まれた豚肉。

豚の顔、耳などの部位をゼラチン質で固めたもの。コリコリしていて美味しい。

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昼から呑んでいい気分で街へ出る。
グラナダはマリア信仰が盛んで、いたるところに教会がある。

歩きながら、ぎんさんがあれこれ説明してくれた。

グラナダはザクロという意味。いろんなところにザクロが。

上の部分を削られて平らになったザクロ。

 

この街一番のマリア様がいる教会。

申し訳なさそうに水をたれる像。

ぎんさんありがとうございました。
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今日はノエミが出かけるということで、夜はノアと過ごすために早めに帰った。
(しかし結局出かけるのはやめにしたらしく、戻って来たノエミたちと話ができてよかった）

明日こそはアルハンブラに行けますように。
 

昼のアルハンブラ宮殿

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