2013年7月12日金曜日

世界遺産に転がる妻

 *
妻が、世界遺産の遺跡アンコールワットで、

転んだ。


遺跡の窓から朝日が見えて、
「あー見て!」
と言った直後に、

「わあー!」

と言う叫び声が聞こえ、

振り返ると妻は遺跡の石の上にごろんと転がっていた。

おもわず、
「なにしてんの?」と言ってしまう。

石のあいだに足をとられて転んだようだ。
最近僕が足元を見ていなくて躓いたりしたときに馬鹿にしてくるくせに、自分もじゃないか。

「捻ってないか、大丈夫か」と聞くと、
「痛くない」と言う。

でも痛そうに歩く。

無理せずに休もうというが、本人は「大丈夫」と言い張る。

痛みがひどくなってきたらすぐに帰ることを約束して、見学を続けた。


早起きしてやってきたが、残念ながら雲が多くきれいな朝焼けは見られなさそうで、内部の見学を始めたところ、早速躓いてしまった。


**
遺跡内は大きな木がたくさんあり陰も多く、自転車を漕いでいると気持ちがいい。

しかし、昼は暑い。

休む場所を探していると東屋を発見。
なんだか周りで警備員の人たちが集まって火を熾して料理をしているが、休ませてもらう。

そして出来上がったご飯をみんなで食べる。
席を空けようとした僕らにも、ついでくれた。

英語を話せる人は少ないけど、みんな優しくて、笑いながらご飯を食べて楽しい雰囲気。

ご飯をどんどんついでくれる。
魚と蓮の茎(って言ってた)のスープ。豚肉を焼いたものにスパイシーなタレ。
お酒も少しだけもらい、スイカまでよばれる。



誘ってくれたマウさん、ありがとう。
(そこにいた人も誘っていっしょにご飯を食べるって普通なのかな?いいな)

昼食後、みんなは仕事に戻っていったが、残っていたソックさんと話す。
彼女は23歳、遺跡のトイレで働いている(今日はお休み、夫に会いに来た)。

結婚して一年、夫は遺跡の警備の仕事をしているが、休みがほとんどなく仕事場で寝ることも多いので寂しい。

父親は、遺跡の修復の仕事をしていたが病気で死んでしまった。
父の働いていた遺跡を見ると父のことを思い出す。
冗談を言って笑わせてくれて、子供をしかったりしない、優しい父だった。

そんなことを話してくれた。

それから、仕事場の人といっしょに行った旅行の話など。

英語はツーリストから学んだと言う。
ちょっと23歳には見えないくらい、しっかりした穏やかな人だった。
**

ご飯を食べたり、話をしたり、ずいぶんゆっくりとしたので足の痛みもマシになったと言う。
ソックさんが好きだといっていたプレパリは、小さいけれど静かでいいところだった。

 
午後も休憩をしながらゆっくりと周る。

雲が多く夕日もイマイチかなと帰路につく。

日が暮れて暗くなったころに宿に帰り着いた。


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